私は40代で独身。いわゆる「おひとりさま」です。
このまま結婚もせず、実家にも戻らず、50代、60代と老後も一人暮らしを続けることになったら、「心の準備」が必要だと感じる出来事がありました。
出来事といっても、ほんの些細なことです。
実は今週末、キャンプをするのです。
大人になってからキャンプ場に行くのは初めてで、何を揃えていいか分からないまま、色々と準備に明け暮れていました。
アウトドア用の服やスニーカーや、バーベキューに必要な紙皿や割りばしといった、物の準備。
キャンプのやり方や、キャンプ場の近隣情報を調べるといった、知識の準備。
でも、大自然のなかに飛び込んでいくわけだし、何が起こるか分からないから、心の準備もとても必要だと思ったのです。
そんなことを考えているうちに、「ん?この感情はどこか覚えがあるぞ?」と気づきました。
そう、非日常的なキャンプに限らず、日常生活においても、ハプニングに対する心の準備については薄々意識しているところでした。
どんな心の準備が必要なのか?
これからそのことについて、触れていきますね。
偶然に予想外の幸運をつかみ取る力。セレンディピティとは?
「心の準備」について話すにあたって、ポンと頭に浮かんだキーワードがあります。
「セレンディピティ」という言葉です。
どこかで見聞きしたことはありますか?それとも、初めて触れる言葉でしょうか?
その意味について、ウィキペディアにはこんな風に書かれています。
セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。
これだけだとちょっと、分かりづらいですね。
身近な例としては、次のようなことがあります。
「Aのつもりが、Bになったけれど、Bが偶然にも予想以上によかった」というのは、まさにセレンディピティと言えます。
一人暮らしでも人生でも、予想外のことは沢山起きる。
さて、一人暮らしを続けていると、AのつもりがBになることは沢山あります。
例えば、ベッドを買うつもりでいたけど、部屋が狭いから布団を買ったとか。
でも、毎日のように布団を畳んで押し入れにしまうことで、部屋が広々と使えるようになったと気づけたら、ゆとりを持って過ごせますよね。
「あーあ、本当はベッドがよかったのに、どうして布団で寝なきゃなんないんだろう」と愚痴をこぼしながら、しぶしぶ眠るよりも、ずっと健康的です。
これは一人暮らしに限らず、人生においても同じことが言えますね。
例えば、40歳までに結婚するつもりだったのに、40代になっても独身のままでいるなど。
でも、独身のままでないと味わえない楽しみもあります。
「えー、何でいい人が見つかんないんだろう」とぼやいてばかりいたら、せっかくの楽しみも視野に入ってきません。楽しみはまさに、足元にあるというのに。
おひとりさまが心の準備をするためには、セレンディピティを意識するといいかも。
話を元に戻しますね。
もし、おひとりさまで老後を過ごすことになったら。
お金の準備、もちろん必要です。
住む場所や、健康管理だって必要です。
でも、計算外のことはいろいろ起きてくるでしょう。
そもそも、ひとりで歳を重ねるということ自体、未知の体験です。
そんなときでも、予定外のことでも喜べるように、心の準備もしておいたら、もっと毎日が楽しく、かつ楽になるのではないかと思います。
「Aのつもりが、Bになったけれど、Bが偶然にも予想以上によかった」という、セレンディピティの原理ですね。
Bという変化球がひょいっと飛び込んできても、その手でキャッチできるような、心の準備です。
では、その心の準備を整えるのはどうすればいいんだろう?
心にスペースを作っておくことが肝心なのではないかと思います。
変化球を小さなグローブで捕まえることができなくても、大きな網を広げれば包み込むことができますよね。
未来に囚われすぎないで、今ここに起きていることを、両腕を広げて楽しんでみる。
これを日々繰り返していくことが、心の準備につながるのではないでしょうか。
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