「東京でひとりでも気軽に行ける美術館は?」
そう聞かれたら、私はまっさきに「国立西洋美術館」と答えるでしょう。
国立西洋美術館って、そう、世界文化遺産にも登録されている有名な美術館。「敷居が高いんじゃないの?」と思うかもしれませんが、そんなことありません。
まずは、上野駅の公園口から徒歩一分という近さ。道に迷うことがありません。
それから、ル・コルビュジエが設計した建築や、前庭にあるロダンの彫刻、ミュージアムショップを見るだけでも、アートの世界に浸ることができます。
なにより、常設展が素晴らしいです。中世末期から20世紀初頭にかけての西洋美術を、いつでも思う存分に味わうことができます。
私は常設展のなかでも、「モネの部屋」が大のお気に入り。
今日はその魅力についてお伝えしますね。
国立西洋美術館・常設展の「モネの部屋」
クロード・モネ(1840-1926)は、印象派を代表するフランスの画家。
モネの絵だけが飾られている部屋が、国立西洋美術館の常設展にあって、私は密かにここを「モネの部屋」と呼んでいます。
モネと言えば、「睡蓮」の連作で有名ですね。そのうちの一つが、実はこの部屋にあります。縦横2メートルにおよぶ、とても大きな絵です。
睡蓮の夢のような色合いを感じながら、物思いにふけるのは、とびきりの贅沢です。
ふたりや大勢で行くのもいいかもしれないけれど、ひとりになりたい時に、特におすすめしたい場所ですね。ひとりでいることが、心地よく感じられます。
私は上野を歩き回って、ちょっと疲れたと思ったら、「モネの部屋」に立ち寄ることもあります。カフェで一杯のコーヒーを口にするよりも、モネの絵に囲まれて深呼吸する方が、疲れが癒えるからです。
もう何十回くらい、ここに足を運んだことか。
「どんだけ好きやねん!」って、我ながらツッコミを入れたくなります(笑)
「モネの部屋」の魅力的な絵の数々
「モネの部屋」には、どんな絵があるか。
その一部を紹介しますね。
※常設展は一部を除き、撮影OKです。
ラ・ロシュ=ギュイヨンの道
モネは奥様のカミーユを亡くされてから、苦しい日々を過ごしていましたが、この絵を描き始めた頃から、だんだんと絵に明るい雰囲気が戻ってきました。
セーヌ河の朝
柳が風に揺られ、川面に垂れる姿がきれい。自然の移ろいを一瞬で捉えようとする、モネの筆遣いが感じられます。
舟遊び
なんとこの絵の構図は、浮世絵からヒントを得たとのこと。モネは浮世絵のコレクターとしても知られています。
※常設展の作品は、公式サイトでも検索できます。(2Fの9番が「モネの部屋」の場所です)⇒国立西洋美術館(常設展)
国立西洋美術館は、おひとりさまにおすすめ。
国立西洋美術館の魅力を、モネの絵を中心にお話ししました。
いかがでしたでしょうか?
常設展は、金曜日と土曜日は夜間も開室されているので、お仕事や遊びの帰りにも立ち寄りやすいです。毎月の第2、第4土曜日は、無料で観ることもできるんですよ。
おひとりさまの美術館入門には、ぴったり。
美術館を体験してみたいあなたに、ぜひおすすめです。
コメント