”「ひとり」を楽しむ”で刺さった言葉

ふらりと立ち寄ったコンビニで、ふと目に飛び込んできた本がありました。

「ひとり」を楽しむ (PHPスペシャルBest Selection)”という本です。

本のタイトルはもちろん、PHPの本も以前から気になったので、思わず買ってしまいました。

その感想について、書きたいと思います。

“「ひとり」を楽しむ”(PHPスペシャル)について

月刊「PHP」という雑誌を、知っていますか?

書店や駅の売店やコンビニなどでよく見かける、B6サイズの小さな雑誌です。

(ちなみに、PHP研究所を作ったのは、パナソニックの創設者である松下幸之助さん)

さて、月刊「PHP」の姉妹紙に、「PHPスペシャル」という月刊女性誌があります。

今回紹介する、“「ひとり」を楽しむ”という本は、「PHPスペシャル」の好評記事を、再編集したものです。

本のタイトルの通り、「孤独」との付き合い方について、大学教授や心理カウンセラーやエッセイストといった人たちが、それぞれ書いています。

どんなに仲がいい人でも、「好き」をすべて共有できるとは限らない。

どんなに気が合っていても、物事に対する考え方は同じじゃない。

いつも「誰かと一緒」だと、小さな疲れが少しずつたまっていく。だから、自分自身と向き合うために、心を整理するために、「ひとり」の時間はとても大切。

本書は、素敵な大人でいるために、積極的な「ひとり時間」をおすすめする本。

引用元:PHP研究所(公式サイト)

“「ひとり」を楽しむ”を読んで、心に刺さった言葉。

で、実際に読んでみた感想は……

自己啓発系の文章を期待していたのですが、作家や漫画家の作品が、予想以上に面白かったです。

なかには、心に刺さる言葉もありました

個人的によかったのは、以下の4名。

森下えみこさん(漫画)
蛭子能収さん(インタビュー)
甘糟りり子さん(エッセイ)
小野美由紀さん(エッセイ)

森下えみこさんは、おひとりさま向けのコミックエッセイを主に描いている漫画家さん。

“「ひとり」を楽しむ”では、6ページしか描いていませんでしたが、ほっこりした気持ちで読むことができました。もっと他の作品も読んでみたいです。

甘糟りり子さん、小野美由紀さんのエッセイも、鋭くてよかったです。

私は、他人と比較することが最も幸せとは遠いと思っている。これは断言できる。

引用元:幸せは人まかせではつかめない(甘糟りりこ)

日常生活を不自由なく送れている人にとっても、「ひとりの時間」は「自分が自分でいる」ために必要であるとともに、その時間が終わったとき、「ああ、私の周りには、他者がいる」と発見して嬉しくなれる、大切な働きを持った装置だ。

引用元:いつも誰もが孤独を抱えている(小野美由紀)

でも、いちばんドキっとしたのは、やはり蛭子能収さんのインタビューでしょうか。

死なないことを目的として生きていこう。そのためにも、集団に入るのはやめようと思うようになりました。仲間でいると、仲良しでいるよりも、絶対に争いになるパターンが多い。争えば、死ぬ可能性も高くなります。だから僕は一人がいいんです。

引用元:自由がいちばんたのしいでしょ?(蛭子能収)

「争えば、死ぬ可能性も高くなります。」

という一文を読んだとき、

「へ?仲間でいると、死ぬ可能性も高くなるの!?」

と、度肝を抜かされてしまいました。

さすが蛭子さん!名言(迷言?)ですね。

確かに、集団やグループに属することで、体は死ななくても、個性が殺されることはあります。

蛭子さんの言っていることは、突拍子もないように見えて、急所をついていると思いました。

蛭子さんといえば、こんな本も出されています。
↓↓↓
ひとりぼっちを笑うな (角川oneテーマ21)

こちらも気になります。

* * *

“「ひとり」を楽しむ”は、6/20に発売されたばかりなので、本屋さんやコンビニで見かけることもあるかもしれません。

もし見つけたら、手にとってみるのもいいかもしれません。

 

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