ミッドライフ・クライシス(中年の危機)を克服したロックスターの話

以前このブログで、「ミッドライフ・クライシス(中年の危機)」について少し触れました。

こちらの記事です⇒40代は人生の秋か?未婚で独身の私の思秋期。

これを書いたあと、ミッドライフ・クライシスの分かりやすい実例はないか考えていたところ、ある人物が思い浮かびました。

その人物は、ポール・マッカートニー

元ビートルズで、現在も第一線で活躍しているロックスターです。

今年(2018年)の9月7日に、「エジプト・ステーション」という新しいアルバムを発売したばかりで、10月から11月にかけて来日も予定しています。

現在76歳とは思えないくらい、パワフルですよね。

でも、ポールも30代後半から50代にかけて、ミッドライフ・クライシスに直面しているのです。これ以上の危機は、そうそうないかと思えるくらい。

世界的なロックレジェンドは、どのようにこの危機を克服したか。

長年ファンを続けてきた私なりに、考えてみました。

アラフォーやアラフィフ特有の悩みを抱えている人にとって、励みになれば幸いです。

ポール・マッカートニーのミッドライフ・クライシスは?

ポールがミッドライフ・クライシスに陥った引き金は、何か。

乱暴な言い方が許されるとしたら、親友の死です。

1980年12月8日、ジョン・レノンがニューヨークの自宅アパートの前で射殺されました。その時、ポールは38歳。

ジョンはポールと同じ元ビートルズで、2人は10代のころから親友でした。

そのかけがえのない存在を、痛ましい事故で亡くした心境は計り知れません。

1970年にビートルズが解散してから、自ら立ち上げたロックバンドである「ウィングス」も、1981年に自然消滅してしまいました。

ミッドライフ・クライシスを克服するための2つのカギ

親友とバンドを一気に失ったポールが、どのようにこの危機を乗り越えたか。

私が思うに、2つのカギがあります。

  • 他者との交流
  • 原点への回帰

それぞれ説明いたしますね。

他者との交流

ポールは1980年代(主に40代のとき)に、他のアーティストと積極的にタッグを組んで、曲を生み出しています。

代表的な曲は、以下の通り。いずれの曲も、ヒットしています。

「エボニー・アンド・アイヴォリー」(1982年:スティーヴィー・ワンダーと共演)
「セイ・セイ・セイ」(1983年:マイケル・ジャクソンと共作・共演)
「マイ・ブレイブ・フェイス」(1989年:エルヴィス・コステロと共作)

ビートルズ時代、ポールはジョンと音楽を共作することで、お互いを刺激しあって高めていました。

そんなジョンのような役割を、スティービー・ワンダーをはじめとしたアーティストたちに求めていたのではいかと思います。

(もちろん、どんなアーティストであっても、ジョンの代わりにはならないのですが)

原点への回帰

1994年に、ビートルズのドキュメンタリー作品と未発表音源を発表する「ザ・ビートルズ・アンソロジー」プロジェクトが始動。

ポールはもちろん、同じく元ビートルズであるジョージやリンゴも、このプロジェクトに参加しています。

一番の目玉は、25年ぶりの新曲発表。ジョンが生前に録音したデモテープに、他の3人のメンバーが演奏を重ねて、「フリー・アズ・ア・バード」「リアル・ラヴ」という新曲を完成させました。

「ザ・ビートルズ・アンソロジー」は、ポールにとって、ビートルズという原点に立ち返るきっかけになったのではないかと思います。

ビートルズの音楽を、次世代に引き継ぐという意味もありますね。

私たちがミッドライフ・クライシスに対処するためのヒント

ポール・マッカートニーがミッドライフ・クライシスを克服したきっかけについて、駆け足で話しました。

20代のときはビートルズ、30代のときはウィングスとして大成功したポールも、40代以降は、若い時には味わったことがないようなスランプに陥りました。

それでも、他のアーティストと積極的に交流して、ビートルズという原点に回帰することで、不死鳥のようによみがえったんですね。

70代になった今も輝き続けていられるのは、この2つの要因が大きいのではないかと、個人的に思います。

  • 他者との交流
  • 原点への回帰

この2つは、私たちがミッドライフ・クライシスに対処するための、ヒントになるのではないかと考えます。

他の人から刺激を受けることは、自分の人生に風穴を開けてくれるかもしれません。

子どものころから好きだったことをやってみるなど、原点を見つめなおすことは、自分自身を再定義することにもなるでしょう。

私自身も、この2つのカギを手に握りしめて、これからの40代を生きていけたらと思います。

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このアルバムからシングルカットされている「アイ・ドント・ノウ」の動画です↓↓↓

ミッドライフ・クライシス的な心境が歌詞で描いていると、ある人がネットで指摘していて、ハッとさせられました。

確かに。「自分のどこが間違っているの?分からないよ」と思わずにはいられない危機なのかもしれませんね。ミッドライフ・クライシス。

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